2022/09/28解決事例
事例⑷:マンション一棟の売買契約における共有者間トラブル
林間国際法律事務所がこれまでに携わった案件の実績・事例の一部を紹介します。
今後も随時、様々な分野の事件や裁判の解決事例をご紹介する予定です。
分野
マンション一棟の売買契約における共有者間トラブル
相談内容
共有持分を持つマンション(数億円)を大手不動産企業に売却することになり、共有者全員で売買契約に押印したのですが、売買契約締結後に、一部の共有者が翻意し、「売買契約は履行しない。どうしても履行してほしいなら、分配額を数千万以上多く分配してほしい」と言ってきました。売買契約が履行できないと買主に多額の違約金を払わなければならなくなり何としても回避しなければなりませんが、共有者の要求に従うこともしたくありません。どうすればよいでしょうか。
対応と解決結果
相手方に内容証明郵便を送付し、違約金が発生した場合には、売買契約が履行できない直接の原因を引き起こした相手方に対し、全額の賠償請求をすることを予告する一方、相手方の主張の原因となった生活状況や経緯などを確認するなど、硬軟合わせた手段を用いた任意交渉により、任意の不動産明渡が実現し、無事売却手続を完了することができました。
コメント
売買契約の履行日まで約2か月という残り期間、数億円と予期される違約金額など厳しい要素の多い案件でしたが、相手方との意見交換、解決案の提案など、スピーディな対応に全力を尽くし、無事期限内に解決方法の合意に至ることができ、最悪の結果を回避することができました。