事例⒁:【相続】遺産は不動産のみ——売却代金の直接分配と遺骨・位牌の引渡しまで盛り込んだ調停解決
林間国際法律事務所がこれまでに携わった案件の実績・事例の一部を紹介します。
今後も随時、様々な分野の事件や裁判の解決事例をご紹介する予定です。
l 分野
相続・遺産分割
l 相談内容
親が亡くなり、遺産が不動産のみであったところ、その分割方法について相続人間で協議が整わず、遺産分割調停をご依頼いただきました。また、相手方が被相続人の遺骨・位牌を保管しており、その引渡しについても合わせて解決したいとのご要望がありました。
l 対応と解決結果
当事務所がご依頼者(申立人)の代理人として、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てました。不動産の売却活動も並行して進められる中、売却代金の分配方法を調停条項に盛り込む形で解決を目指しました。
調停条項の設計にあたっては、①売却代金から仲介手数料・測量費・相続登記費用等の必要経費を控除した残額を各相続人で取得すること、②売却代金は仲介業者から各相続人の口座へ直接送金する方式を採用することで、当事者間での金銭の授受を介在させない仕組みを整えました。また、③遺骨・位牌を相手方から申立人へ引き渡すこと、およびその後の供養は申立人が単独で執り行い相手方は関与しないことを、調停条項に明記しました。これらを盛り込んだ調停が成立し、相続に関わる一切の問題が解決しました。
l 弁護士コメント
遺産が不動産のみという相続でも、「売却するのか・誰が取得するのか」「売却代金の精算をどうするか」という具体的な点で意見が合わなければ、調停手続が必要になります。本件で注力したのは、調停成立後の実務を円滑に進めるための条項設計です。特に、売却代金を仲介業者から各相続人口座へ直接送金する仕組みを盛り込んだことで、相手方を介さずに自分の取り分を確実に受け取れる安心感を担保できました。また、遺骨・位牌の引渡しと供養に関する取り決めを調停条項に盛り込んだことで、相続財産以外の懸案事項も含めて完全に解決することができました。相続では、財産の問題だけでなく、こうした人的・感情的な事項も合わせて解決できる場合があります。お困りの方はお気軽にご相談ください。